歯を失ったときの治療法とは
歯を失った場合の治療法は入れ歯・ブリッジ・インプラントの3つの方法があり、それぞれ以下の様な特徴があります。
当院では、まず患者さんの歯の状況をしっかりとご説明させていただきます。
その上で、各治療の特徴をしっかりと理解していただき、ご自身で選択の上、治療を進めさせていただきます。
入れ歯・ブリッジ・インプラントの違い
入れ歯 | ブリッジ(保険内) | ブリッジ(自費治療) | インプラント | |
---|---|---|---|---|
見た目 | 普通 | 金属 | 白 | きれい |
噛みやすさ | 普通~あまりよくない | よい | よい | よい |
治療期間 | 短い | 短い | 短い | 長い |
耐用年数(目安) | 約2~3年 | 約7~10年 | 約7~10年 | 約20~30年 |
料金 | 保険対応(自費治療もあり) | 保険診療 | 自費診療 | 自費診療 |
良い点・費用※税別
インプラント | ・自分の歯と同じように噛める ・残っている歯を傷つけない ・歯が薄くなるのを防ぐ ・高い審美性 |
自費診療:約40万円(税別) |
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ブリッジ | ・固定式で違和感が少ない ・比較的短時間で作れる ・素材によっては審美性が高い |
(例)3本ブリッジの場合 保険対応:約1万~1万5,000円(税別) 自費診療:約30万円(税別) |
部分入れ歯 | ・ブリッジでの対応が難しい欠損にも対応可能 ・作製や修理も簡単 ・外せるので入れ歯を清潔に扱える |
保険対応:約5,000円~1万円(税別) 自費診療:約25万~30万円前後(税別) |
留意点
インプラント | ・歯の状態によってできない場合がある ・歯を抜く時と同じような手術が必要 ・最終的な歯が入るのに時間がかかる |
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ブリッジ | ・ブリッジを支えるために、両隣の健康な歯を削らないといけない ・土台の歯に多大な負担がかかり、将来的にその歯も失う原因になる ・ブリッジの橋の部分と歯茎の間に、食べかすが詰まりやすく、不衛生になりやすい ・息漏れして話しにくくなることがある |
部分入れ歯 | ・他の2つと比べると噛む力が減少し、食べにくい場合がある ・毎食後の手入れが大変 ・食べ物が挟まって不衛生になりやすい ・ガタツキやバネが気になり、違和感が続く ・喋りにくくなる |
インプラントとは
インプラント治療とは、歯が無くなってしまった場所へチタンの人工歯根を埋めることで、歯の根として機能させ、そこへ被せ物をつける治療法です。
成功率も高く、噛み合わせを回復させる一般的な治療法になっています。
噛み合わせを回復させる方法は、入れ歯・ブリッジ、そして、インプラントですが、その中で「残った歯に負担をかけない唯一の方法」がインプラントです。そのため、最近ではインプラントの治療を選択する方が多くなっています。
ブリッジとは
ブリッジは、無くなった部分を覆うために、両隣の歯を橋桁として利用する方法です。
3本分の歯の力を2本で支えるため、1本あたり1.5倍の負荷が常にかかるので、橋桁となる歯が丈夫であることが条件となります。
入れ歯とは
入れ歯とは、取り外しのできる人工の歯のことです。部分入れ歯と総入れ歯があり、保険適用のものと自由診療のものがあります。
部分入れ歯は、抜歯後の粘膜に人工の歯の付いた床を乗せて支え、残った歯にクラスプ(バネ)をかけて安定させるものです。
入れ歯の種類と金額
区分 | 保険診療 | 自費診療 | 自費診療 | 自費診療 | 自費診療 |
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名称 | レジン全部床 | 金属全部床(コバルト) | 金属全部床(チタン) | 金属全部床(ゴールド) | ノンクラスプデンチャー |
材質 | △ 合成樹脂 |
○ 合成樹脂と金属 |
○ 合成樹脂と金属 |
○ 合成樹脂と金属 |
○ 特殊合成樹脂 |
快適性 | △ 床が厚く重い |
○ 床が薄くできる |
○ 薄い・軽い・金属味なし |
○ 薄い・軽い・金属味なし |
○ 床が薄く軽い |
耐久性 | ○ 床が薄く軽い |
◎ 壊れにくい |
◎ 壊れにくい |
◎ 壊れにくい |
◎ 壊れにくい |
熱伝導性 | △ 冷たい、熱いがわかりにくい |
◎ 冷たい、熱いがわかる |
◎ 冷たい、熱いがわかる |
◎ 冷たい、熱いがわかる |
△ 冷たい、熱いがわかりにくい |
汚れにくさ | △ | ○ | ○ | ○ | ○ |
利点 | 治療費が安い | 強度がある | 強度がある 生体親和性がよい |
強度がある 生体親和性がよい |
金属バネがない ノンアレルギー素材 |
治療代(税別) | 保険適用可 | 30万円(税別) | 40万円(税別) | 50万円(税別) | 20万円(税別) |
金属アレルギーの方は利用できないものもありますので、まずは医師としっかりとご相談ください。
当院での治療(インプラント)
インプラント治療の流れ
- 1.口腔内写真撮影・全身状態チェック・模型の型取り・レントゲン撮影(CT含む)
- 現在のお口の状態を様々な方法でチェックします。
- 2.CT診断
- 撮影していただいた顎骨の3次元的なレントゲン写真の診断を行います。
骨の状態や厚みなどを詳しく診断し、インプラントを埋め込む位置や角度を計画します。この時に、インプラントが出来るかどうかの最終判断を行います。
- 3.歯周病の治療(お口をお掃除し、必要であれば除菌します。)
- 手術前に歯周病の治療をしっかりと行い、手術時の感染のリスクを下げます。これがとても大切です!
- 4.インプラントの埋め込み手術(1次オペ)
- 日時を決めて、人工歯根(チタン製のネジ)を埋め込みます。
本数にもよりますが、大体、1~2時間ぐらいの手術で、歯を抜くぐらいの体の負担です。
- 5.定期チェック
- 骨とインプラントがくっつくまで、約2-3か月待ちます。
その間は感染が起きていないかなど、定期的に検査します。
手術の翌日の消毒、一週間後の抜糸、その後は状態を見て、2週間から1ヶ月毎にチェックします。
- 6.キャップ交換(2次オペ)
- 被せ物を作るために、精密な型を取ります。この時に、歯の色や形などを患者さんと話し合いながら決めます。
- 7.型取り
- 現在のお口の状態を様々な方法でチェックします。
- 8.被せ物の完成
-
インプラントに土台と被せ物をくっつけて、完成です。
※全身疾患の方や糖尿病の方、喫煙習慣がある方については、治療が受けられない場合もございますので、事前にご相談ください。
治療後のメンテナンス(インプラント・ブリッジ・入れ歯)
約3ヶ月に1回の定期検診に来ていただきます。
汚れが付着し、歯石に変わるのが約3ヶ月くらいなので、そのタイミングでセルフケアでは落としきれない汚れをしっかりとケアする必要があります。
特にインプラントはデリケートなので、長く使うためにもしっかりと定期検診でメンテナンスをする必要があります。
日常のセルフケアとしては、ブラッシングはもちろん、清掃補助器具(フロス・歯間ブラシ)の使用や、音波歯ブラシ(1分間に34,000回振動)の使用で、短時間で綺麗にすることができます。